《ネタバレあり。ネガティブ意見もありますので不快になる方注意》
公開は終わっちゃいましたが、最終日に観に行ってきました。
正直、まぁこんなもんよね、という感じではあった。ただ、このメンバー集めておいて本当ならこんなもんじゃないでしょ、とも思う。
なんだけど、これは今この時に劇場で観ることに意味があったという気がする。
ファンなら尚更。
すごくファンなんです!っていうほど今熱烈ではないんだけど中高生の頃までは一番好きな芸能人としてダントツ香取慎吾だったし、やっぱりその頃の私のためにこれを見届ける義務があるというか、ネット配信を待つのは違うだろうと思ったわけです。『香港大夜総会 タッチ&マギー』*1も劇場に観に行った、『慎吾ママのおはロック』*2もCD買った私ではないか、と。
ひと昔前にショートフィルムがちょっと流行った時期あったよね。『Jam Films』とか何本かは観たかな。イメージ的には若手の映画監督とかCM監督なんかの作品が何篇か集まってるけど、ちょっと面白かったりなんだか面白くなかったり面白くなりかけてるうちに終わっちゃったり。今回もその感じはぬぐえない。
でも「その時」じゃないと味わえない事ってあるじゃないですか。
子供だからワクワクできる本とか、思春期の頃に聴く「そんな大人にはなりたくないyeah」みたいな曲とか。
安室ちゃんの歌だって、今聴きたいでしょう。
あ、そうだよ、「旬」だ。今一番脂がのってるんじゃないかなぁこの映画。黙ってても売れっ子だった彼らが一生懸命ラジオに出まくって宣伝したりして、熱烈なファンが何回も劇場に足を運んで場所によってはチケットが取れないとか騒いでたりもした、旬の今この時を逃したら味変わっちゃう気がする。
SMAPが解散してファンも本人たちですら不安で手探りな現在。きっとこれから彼らは活躍の場をどんどん広げていくはず。そのデビュー作だと考えるとすごく愛おしくないですか?この決して完璧じゃない映画。ね!
EPISODE.01「ピアニストを撃つな!」
最近のひげ吾郎ちゃん好きだよ。一時、剛君もいいなって思ってたから吾郎ちゃんだけタイプ外だったけどやっと良さに気づいた。そんな吾郎ちゃんのカッコよさと変人ぽさがよく出てたからフフフ、って思った。満島真之介君は最後のクレジットまで誰だか気づかなかった。すごいね。姉弟揃っていい役者だね。馬場ふみかちゃんは可愛いけど見たことない子だと思って画像検索してみたら全然別人みたいで驚き。
面白くなりそうな雰囲気だけはすごくあったんだけど、本当ちょこっとだけ見せられたみたいな感じ。
EPISODE.02「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」
中島セナちゃんがとにかく可愛いのです。こういう感情が見えない表情する子、好みなんだよな。最近だとラーメンズの片桐仁さん家の子がこれ系で可愛かった。
この話が一番そのまんま本人「香取慎吾」を描いてる感じで、ファンならグッとくる人も多いと思う。そうだよね、「夜空ノムコウ」も「らいおんハート」も「世界に一つだけの花」も、もう歌いたくても歌えなくなっちゃったんだよね。 72時間テレビの時に剛君が「僕ら、曲(持ち歌)がないんで」と言ったときに現実を突き付けられたというか、「え!やっぱそうなの?」って思ったよね。そうきてこうだから、慎吾君がインタビューで度々口にする「ゼロからのスタート」っていうのはこういうところから来てる気持ちなんだろうなって思った。過去を奪われちゃう。楽曲の権利とか複雑なことはわかんないから仕方ないのかもしれないけど、やっぱりどうかしてるとも思う。
ちょっと話それるけど、剛君ていつも核心的なことをさらりというけど、そういう役割で言わされているのか自分で投下しているのか、どっちなんだろう。例の公開処刑の時の「ジャニーさんに謝る機会を木村君が…」ってセリフとか。いちばん内面を見せずにセリフとして口にできる人だとは思うけど。
話を戻すと、くすっと笑えたり全体の雰囲気は一番好きだったので歌喰いともっと一緒に過ごして心を通わせたりしてほしかった。それで歌喰いが何らかの今までにない影響を慎吾君に与えてた、みたいなくだりはほしくないですか?
EPISODE.03「光へ、航る」
剛君の演技力がすごくてこの短さじゃもったいない気すらしちゃう。他の話と無理に繋げないで単体でちゃんと見せたほうがいい内容だったかな。最後に話をつなげるためにこれ単体だと話が唐突に進んでしまうのが残念。この話の監督の爆笑問題の太田さんのことは結構好きなんだけど、これ太田さんぽいなぁって思った。芸人として見せてる方ではなく、小説書いたりする方の太田さん。監督伏せられててどれが太田さんの作品でしょう、って言われても当てる自信ある。と、これを悪くとらえないでほしいのだけど。(こういうこと言うやつ太田さんは嫌いだろうな 苦笑)
EPISODE.04「新しい詩(うた)」
最後にすべてがつながる!にしては、んん??という感じですが、もうそれはいいです。
吾郎ちゃんの歌も素敵だけど、なんせ慎吾君の『新しい詩』がすっごく好き!
私ミュージカルが好きなんですけど、こういう「声よとどけーー!(バーン!)」みたいな感じで歌われるとそれでもう「合格!!」ってなっちゃう。(何これ伝わる?)
歌詞は3人の前向きな決意表明といった内容で、これを聴かせるための映画だったんだな、と皆が強引にでも納得させられるほどの光に満ちたシーン。
これをもっともっと私の好みとして勝手な願望を言わせてもらうなら、鼻歌くらいから少しずつ「歌える…歌えるぞ……ぅう歌えるぞー!」って感じをどうせなら見たかったかな。『天使にラブソングを』的な。あるいは『リトルマーメイド』の声を取り戻すシーンみたいな。いきなりそれまでと別人みたいに明るく歌ってたからそこがもっと盛り上がる演出にしてもよかったのに、と思ってしまった。
あと、剛君が全然歌わないのもなんでーって思った。役柄に合わないのだとしたらちょっとセリフ的な感じで入ったりすればどうかなとも思うし。『新しい詩』にちょこっとずつ吾郎ちゃんと剛君の声を混ぜてほしかったわけです。
とはいえ、文句みたいの言っておいてアレですけど慎吾君の歌声本当に好きなんで、中学生の頃の私に見せてやりたいくらいの俺得シーンではありました。
なにより『新しい詩』はミュージカル好きのツボをみごとに刺激してくる曲なんで、新しい地図のアルバム出るの待つかと思ったけどウズウズして結局ダウンロードしてしまった。のびのびと歌う慎吾君を思い出せるという意味でも観てよかった。そう、全然観て損はしてないですよ。
しかしあれだね、バタバタの超特急で作ったんだろうね。そのわりには、と言ったらなんだけど、かなり恐る恐る観に行った感じからすれば悪くない出来だったかな。なんせ歌がね。歌がいいんでもういいっしょ!最後のしっとりした歌も良いですよ。
だから第2弾決定しましたけど、もうこれは色々楽しみですよ。次はどう来るか。
劇場に行くかはまた悩ましくはあるんだけどね。歌うなら……ちと考える。