クルミを割ったことのない日々

思いついたことを好きなだけ

ASKA 最新シングルの感想

2019年11月20日ASKAさんの10年ぶりシングルCDリリースとなる

『歌になりたい』

『Breath of Bless~すべてのアスリートたちへ』

の2曲入りが発売される。

 

 

私がこの2曲を初めて聞いたのは『ASKA CONCERT TOUR 2019 Made in ASKA -40年のありったけ』のライブでだったが、待ち望みすぎてCDを待ちきれず先行配信を購入した。

 

www.e-onkyo.com

 

まず『Breath of Bless~すべてのアスリートたちへ』について。

ライブ会場で開演前に流れていた曲だけどライブ前の高揚感と緊張でメロディーは覚えていなかった、と思いきや聴いたら思い出が蘇ってきたので潜在意識には取り込まれていた模様。讃美歌のようなアカペラの合唱から始まりそこからの盛り上がり方が素晴らしく良い。大きく深呼吸を繰り返したときのように気持ちは落ち着きながらも少しずつ心が上を向いていく。聴いていると不思議と悲しい気持ちも忘れられる。頑張れと応援してくれるというよりは大丈夫だよと励まされるような感覚。試合前にナーバスになるアスリートはこれを聴いたら気持ちをいい状態に切り替えられそう。 オリンピックのオープニングセレモニーで生合唱と生演奏で聴けたらどんなに感動するだろう。本音を言うとASKAさんの声が無いんじゃどうなのよ?と少しばかり思いながら買ったけどぜひ2曲続けて聴いてほしい。気分の落ち込みを回復したい時にもぜひおすすめ。

100億回言われてきたろうけど、やっぱASKAさんて音楽の天才なんだな……。

 

そして『歌になりたい』。

これはもうライブでAメロ聴いただけで速攻好きになり、頭に残っていたメロディーが忘れられず歌詞を覚えたくて仕方なかった曲。

「次のライブではサビのコーラス部分を一緒に歌えるようにしたい!」

そんな思いを汲んだかのようにライブツアー前にシングルリリースしてくれた。

よーし、これで歌詞を覚えて…って、先行配信をダウンロードしたんで歌詞カードがないじゃん。

何年、何十年ぶりでしょうか、聴きながら歌詞を文字に起こしましたよ。発売前の新曲をいち早く覚えたくてラジオを録音したカセットテープを繰り返し聞きながら歌詞を書き留めたあの頃を思い出しました。いずれ公式サイトに歌詞載せるとかシングルのブックレット発売するとかあるんでしょうか。アルバム待つのみ?CDも買えって?歌詞サイト頼り?まぁ毎日聴きまくっててもうほぼ覚えたからいいけどさ。

 

サビはコーラスが歌ってASKAさんは追いかけるようにフェイクを入れていく『no no darlin'』のような手法をとってるのだけど、それがなんとも心地よい。

no no darlin'

no no darlin'

コーラスはCHAGEさんが良かったというコメントも多少見かけたけどこの曲は絶対女性ボーカルが良い。だってChageさんが歌うとしたら1オクターブ下を歌うことになるよね?きっと。Chageさんならあのキーでも歌えるだろうけどそれでも単純にこの歌のイメージと違くない??ソロ曲でChageさんが一緒に歌ってくれたら…って曲はたしかにあるにはあるけどこれは違うと思う、というのは個人的結論です。

歌詞はまさにASKAさんの世界。軽やかに歌い上げていてもとても深い事を歌っていたりするので聴くたびにそういうことか、と気づいたりわかったりわからなかったり。(わかんないんかい)

だけどこれは強く言いたい。「歌になりたい」というけれど貴方の存在は歌そのものです。

 

そしてもうなにせMVが最高。


ASKA - 歌になりたい (Official Music Video)

ASKAさんのこんな穏やかで優しい表情を見られて、ファンとしてはどんなに嬉しいか。正直、一時期のMVを私は見られません。見るとなんだか辛いんですよね。歌はいいから聴いてるけど映像だと表情がなんとも……ね。そこから色々経て、よくぞここまで戻ってきてくれたと。だけどまずそんなことも忘れてひたすらこのMV好き。

奇しくも先行配信日に有名人が薬物所持で逮捕という報道が出たけれど、ASKAさんにはどうか絶ち続けてもらいたい。本人の意思を無視して悪い奴が近づいてきたりもするから周りは守って助けてあげてほしい。そういう私は今自分の置かれている状況への苦しみから逃れたい時はつい甘いものを食べてしまう。やめられない。仕方ないからチョコはせめて1日3つまでって決めてももう1つくらい…と食べてしまう。食べているときは気持ちが楽になるから。それが依存度のもっともっと高いもので思考力を蝕むものだと考えたらどれだけの精神力が必要か……。頑張れASKAさん。絶対負けないでほしい。お菓子食べて少しふっくらしててもいいからあの表情には戻って欲しくないよ。

今の私は落ち込んだ辛い気持ちからなかなか抜け出せなくて沈み切らないようにすることで精一杯だけど、ASKAさんの音楽がなかったらどうなっていたかわからない。本当に本当に助けられてる。おかげでこんなブログを書けるくらいには自分を取り戻せてきている。ASKAさんは思い込んだら一直線すぎて時に危なっかしくはあるけれど、その姿や行動力を見ていると勇気をもらえる。だから私もなんとか一緒に頑張ろうと思える。

 

ところでこの『歌になりたい』は、ASKAさんが楳図かずお作『漂流教室』が大好きでそのイメージで書いた作品とのことですが、何を隠そう、わたくしも『漂流教室』は漫画のベスト10に入れるくらい好きなのです。(正確にはベスト10とか考えたことないから何位か聞かれても困るしベスト5に入るかもしれないけど)

上京する時に実家から持ってきていて、今ももちろん全巻揃ってます。

だからまさかASKAさんも好きだとはちょっと意外で嬉しかった。けどそのテーマソングとしてこんな名曲を作ってしまうなんて楳図先生もビックリでしょうよ。

漂流教室」でも主人公たちは絶望的な状況に苦悩しながらも、もう二度と会えないかもしれない愛する人との繋がりを信じて勇気を奮い立たせ、やがて自分たちの「役目」に気づき希望を見出していく。

 今この歌を聴けたことに意味があると思いたい。「漂流教室」も久々に読み返そうと思う。

私たちはつながっている。同じ場所にいなくても。そう思えるように。