クルミを割ったことのない日々

思いついたことを好きなだけ

『貞子vs伽倻子』を観た感想

先日は勢い余ってつまんない映画の文句を書き連ねてしまった。

だから今日は面白かった映画の感想を書く。

それがこの『貞子vs伽倻子』

貞子vs伽椰子

貞子vs伽椰子

 

はいはい。皆さん。落ち着いて(笑)
観てないでブーイングは無しだよ。
なんとかホルモーよりよほど笑えて面白いんだから。

と言っても、直近でたまたま観て面白かったので書きたかっただけ。

 

ホラー映画観たいなーと思ってAmazonプライムを弄ってたら結構他のは観たことあって、「これでいっか」というくらいのノリで観た。

 

わはは!面白いじゃん。

 

『リング』の貞子と『呪怨』の伽倻子が出てきてワーキャーいう「お化け屋敷ムービー」といった感じだけど、私みたいにどっちも観たことある人も、どっちも大して知らなくても、問題なく楽しめると思う。
なぜなら要素だけもらって過去作は関係ないし、設定も結構リニューアルしてるし、タイトル通りの馬鹿さと怖さが上手く融合していると思う。

説明不足な点は多々あれど「どうせ不条理な世界だから説明とかいっか」と思える。

 

貞子の本家『リング』は一週間後に死ぬと言われて長いこと死ぬ死なないとやって観てる方がちょっと油断してる時にギャー!!って感じが良かったけど、本作はそんな時間もないのでサクッと「2日後死ぬし、なんなら前倒し」になっている。この時点で本家との住み分けがされたし、むしろ貞子ちゃんの軽いフットワークに好感が持てた。

伽倻子ちゃんの方も頑張っていて、本家『呪怨』ではわりと満を持して登場するが、本作は息子の俊雄君と一緒に入れ食い状態。家入ったよーパク!!くらい勢がいい。テンポ大事だもんね。
そんな2人が大活躍しながら話が進んでいくので観ていて飽きない。

 

さらに、この映画の良さは登場人物のギャグと隣り合わせくらいのキャラの濃さ。

おばさん霊能者の法柳先生かっこいい(笑)。できる感をすこぶる演出してくれて、この後の展開を盛り上げてくれる。
そして特出すべきは安藤政信演ずる経蔵と助手の珠緒のコンビ。

キャラにシリーズ感あるー!

態度は悪いけど有能なイケメン悪霊払いと不思議な力を持つ毒舌盲目少女て!そして2人だけの絆て!ラノベか!
もうすでに君らでテレ東の深夜ドラマかなんかやってた?ってくらい存在が完成されてる。経蔵の手さばき(シュシュシュッ)なんか、拗らせた中2だったら真似してた。このコンビで別の作品もちょっと観たいな、なんて思いながら観ていた。
そしてその存在あってこそ、冗談みたいな貞子と伽倻子のバトルを迅速かつ半ば投げやりにも実現させてくれる。でもそれでいいのだ。戦う理由なんて本当は誰も求めていないのだから。

 

※ここからガッツリネタバレあります!!観てない人注意!!

 

 


さて、そのコンビ、、、
もう2度と続編とかに出られないあの結末すごくない??
軽い怪我で済んでたと後で言わせない潔い殺し方!
森繁先生もそんな感じで死ぬん?っていう。ってか先生なんか顔くちゃーってなってなかった?どうなってんの?

あの法柳先生のお祓いシーンの怒涛の皆殺し展開は圧倒されて、これは普通のジャパニーズホラーじゃないなと感じた。まぁ、タイトルの時点で普通なはず無いけど。

 

山本美月佐津川愛美の軽くイラつくコンビはあの結末のためなら納得。*1

玉城ティナちゃんについては、可愛らしい過ぎて存在が浮いてた。でもどこか幸薄そうだったので呪いの家に取り憑かれた美少女というのは説得力あるのかも。楳図かずお先生の描く女の子みたいだよね。

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呪いの家で呪いのビデオ見るっていう死ぬ前から地獄みたいに恐ろしいミッションをこなしているのが健気だった。

 

貞子と伽倻子がバトってるシーンはもはや笑ってしまったけど、ハリウッドみたく中途半端にどっちかが味方みたいにならなくてよかった。
まさかのフュージョンは……あ、これやりたくてやったのね。という感じ。

 

色々思い返すと、全体として監督?脚本家?が性格悪いのかなとは思う(笑)でも好きだよ、そのひねくれ方。

家で騒ぎながら観るにはとっても面白かったです!
でも怖いは怖いから観た後の風呂とかは普通にビビリました!

 

 

*1:

私の中で「ホラー映画で死ぬ奴、性格おかしい説」がある。(主に洋ホラーに多いパターン)

そのキャラが死んだ時悲しくなり過ぎないように、クズキャラにしておくのだと思っている。