クルミを割ったことのない日々

思いついたことを好きなだけ

『滝を見にいく』を観た感想

滝が好きだ。先日も滝のために秩父へ行ったくらい。
そんな私のツボは突くが、あまりに地味なタイトル。

 

『滝を見にいく』

滝を見にいく

滝を見にいく

 

前情報は一切なしで観た。

タイトルから想像した展開ではなく、なんだかずっと面白い。
山の中の話だが、演劇の舞台を観ているようでもある。人間を中心に描いているからだろう。

 

出てくるのは7人のおばちゃん。作中9割おばちゃん。そしていかにもおばちゃんで、これこそおばちゃんだ。
おばちゃんが集まるとこうなるよなって思わせるけど、実際はありそうななさそうな可笑しさ。でも、おじさんが集まっても同じことにはならない気がする。

おばちゃん達が一体どういう人なのか説明は一切なく始まり、話が進むにつれ何となくわかっていく。でもあくまで登場人物がお互いに知り得た情報だけで、回想等でおばちゃん達の日常が描かれることはない。だからこそ、一人一人の行動や言葉で人物像が見えてきておもしろい。


特別なおばちゃんはいない。知っている誰かに似ているような人達。だから、自分の性格に近いおばちゃんもいるだろう。
『7人の侍』のように役割や立ち位置も少しはみえてくる。でもそれはとてもぼんやりとしている。なぜって、おばちゃんだから。

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ネタバレしてまで語ることは無い。というか、観てない人は情報をできるだけ見ず観てほしい。

そして観た後に公式サイトで出演者やキャラクター紹介を見たらより楽しい。

私はサイトを見て色々踏まえてから、いずれもう一度観たい。

 

この監督の作品『南極料理人』は観たことあって面白かった。

ずっと気になっている『横道世之介』もこの監督なので、結構作風が好きなのかもしれない。他も観てみます。