クルミを割ったことのない日々

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サマータイムマシンのブルースよワンスモア!

劇団 ヨーロッパ企画の20周年ツアー「サマータイムマシン・ブルース」「サマータイムマシン・ワンスモア」の交互上演を観に行ってきました!

 

www.europe-kikaku.com

 

もうずっと楽しみにしていて、読売新聞の特集記事も知り合いからもらって読んだり(買えよっていう)、この夏の一大イベントですよ。なんせ2本も観られるんだから。

 

まずは再演となる「サマータイムマシン・ブルース」(以下ブルース)

を観に本多劇場へ。

 

第37回公演「サマータイムマシン・ブルース


夏、とある大学の、SF研究会の部室。
SF研究を一切しない部員たちと、その奥の暗室に居をかまえる、カメラクラブのメンバーたち。
そんな日常に、ふと見ると、部屋の片隅に見慣れぬ物体。
「これってタイムマシンじゃん!」どうやらそれは本物。興奮する一同。
先発隊に選ばれた3人は早速タイムマシンに乗り込み、昨日へと向かうが…。
引用:www.europe-kikaku.com

 

映画版はヨーロッパ企画の事を知らない時に観たことがあって、その後ヨーロッパ企画の舞台の映画化だったと知ってからもう一度観ている。

でも正直、映画よりずっとよかった。

個人的には、映画版は面白いけど消化しきれない笑いのわだかまりみたいのがどこかにある気がして、白昼夢を見ているようなモヤっとした感覚が足を引っ張っていた。

ヨーロッパ企画の舞台版はそれが一切ない。

コメディーに限っては舞台の映画化って難しいのかしら?舞台を超えた映画ってあるのだろうか……良く知らないけど。

例えば『笑いの大学』とか『鈍獣』は映画だけ観た感想だとなんかそんなに面白くない、というのが素直なところ。舞台だときっと印象違うんだろうなって思ったりしている。

だって、コメディーの舞台はみんなで一緒に笑えるから最高なんだ。笑っていいようにツッコミ役が空気を作って間を取っているし、どんなバカなことをやらかしてもただただ笑ってしまう。

映画は舞台より控えめに演技するせいで楽しさも控えめになるけど舞台そのまんまのノリでやられると映画化した意味?!となるし、うん、難しいね。

 

さらに今回の2本は舞台だからこその早着替え(過去の自分が部屋から出て行ってすぐに現在の自分が部屋に入ってきたりするため)の楽しさも加わって、本当にワクワクさせられた。姿が消えてすぐ違う場所から同じ人が登場すると歓声が上がって、本当にみんなで笑った。

 

一点、本人も劇団の皆さんも懸念していたようですが主演の中川(晴樹)さんの大学生役、無理あるー!笑

たまに繁華街歩いてるといるよね、ああいう人。思わず不自然な頭をチラッと見てしまって慌てて目が合わないようにそらさなきゃいけない人。

でも中川さんだからOK!中川さんだからこそ、ラストのオチからのワンスモアの流れが笑えました。

 

 

そして「サマータイムマシン・ワンスモア」(以下ワンスモア)

を観に翌日ふたたび本多劇場へ。初めての2日連続下北沢。

第38回公演「サマータイムマシン・ワンスモア」


タイムマシンが現れた「あの夏の日」から、15年後。
SF研究会の元メンバーたちと、隣のカメラクラブの部員たちは、再びこの部室にやってきた……。引用:www.europe-kikaku.com

ワンスモアはブルースの15年後の2018年の世界。登場人物たちの年齢は私と近くなり、ブルースで大学生だった彼らがワンスモアではりっぱな社会人になっている。前日に観たブルースがまるで昨日思い出した青春の記憶のようで、連日で観に来てよかったと感じた。

「あの時のあれをああしておけば、、、」

という遠い日の後悔や古傷を癒すためにタイムマシンを使いたいと訴える彼らを見て、少しばかりノスタルジックな気持ちも加わってしまう……のは一瞬一瞬のことで、終始笑い通し。

ブルースと違い、新作となるワンスモアは当然ながら予測できない展開。

ブルース以上に複雑に過去も未来も星座も超えそうな勢いでタイムマシンを駆使して、何が一体どうなっちゃうの?な、休憩挟んだ3時間。長さを感じさせず、笑いの量はブルース以上。笑い声でセリフ聞こえない時があったくらいだった。

 

客演はブルースが早織さんだけ、ワンスモアは加えて理子ちゃん、城築さん、岡嶋さん。

早織さんは控えめだけど馴染む感じの人で雰囲気がよかったけど、あの感じならSF研のみんなが好きになっちゃいそうと思った。でもそうならない理由はワンスモアでちょっとわかった気がする。

藤谷理子ちゃんは「来てけつかるべき新世界」でも感じたけれど、ヨーロッパ企画ととても相性がいい。今回も良い存在感だった。

城築創さんは初めて見る役者さんだったけど、終わってみればなるほどね!

関係ないけど、よく見ると顔がちょっと諏訪(雅)さんに似てる。

岡嶋秀昭さんはこれまた大学生は無理があったけど、コッテコテの関西人役がそういう人なのかな?と思うくらいはまってた。(そういう人なのかな?)

ヨーロッパ企画と良い意味で空気が違う人で、うまい事言っても不思議とイイ感じにスベっていたのは役にはぴったりだったが演技力によるものかは計り知れない。

 

あと気になったのは、早織さん、理子ちゃん、そして西村(直子)さんと、女性陣の声質が似ていた。

通って響くハリのある声。演劇向きの声なのだろう。私のくぐもった声では居酒屋で向かいの人にも聞こえないことあるので、羨ましい限り。

 

そして今回、私の推しメンの角田(貴志)さんが大活躍だったのが嬉しかった。

角田さんのあんなにたくさんしゃべる役を生で見たのは初めてで、しかもかなり笑いの取れるオイシイ役どころ。角田ファン増えちゃうのでは?そもそも今回判明したけど夫も角田ファンだった。好きなタイプが一緒とか、夫婦で取り合いになるじゃん!←?

 

とにかく2本ともめちゃくちゃ面白くて、夢のような時間でした。

夏休みが終わってしまったような寂しさでいっぱい。

もう一回ずつ観たい!あの時間よ、onece more!

 

さいごに、ヨロッパ通信の第16号で上田誠さんと諏訪さんが「再演と新作で1年に本公演2回やりたい」てなことをおっしゃっていましたが、、、

ぜひぜひやってください!観に行きます!どうぞよろしくお願いします!

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